Apple CD 150、CD-ROMは未来のメディアだった!(金子)

2012-12-11

こんにちは、金子です。
Mac名品コレクションという事ですけど既に僕がかつて所有したMacは全て紹介してしまったので、これからは話題をApple製品全般に広げて書かせてもらいます。

今回紹介するのはApple CD 150というCD-ROMドライブです。写真からは伝わらないかと思いますがとても大柄で、そして重さも3kgはゆうにあるような代物で、これを人に向けて振り下ろせば殴り殺すことも可能な「鈍器」にもなるし、その太すぎるSCSIケーブルは人の首に巻けば絞殺することも可能な「凶器」である、という認識は2012年現在のものですけど、これを買い求めた1992年、白く輝くそれは未来への片道切符だったのです。

当時を知らない方に説明しますと、最初は音楽を再生するためのメディアであったCDが、そのデジタル記録方式を利用してコンピューターの記憶メディアとして脚光を浴びるようになったのは1980年代の終り、そして普及したのは1990年代の初頭であったと記憶しています。当時の記憶メディアの主流が、1.4MBのフロッピーディスクでしたから、この1枚に540MBもの「大容量」を記録できるCD-ROMは、まさに世界中のすべての情報が入りそうな「未来のメディア」であったのです。

これを購入した店名も既に失念していますが、新宿駅南口が再開発されてタカシマヤデパートが出来る前、小さな商店が軒を連ねていた1990年代のあの通りに存在した小さなパソコンショップで買ったことは覚えています。それは月刊MacPower誌の巻末に広告が載っていたことで僕はそのお店を知ったのですが、確か店名に「Hyper」が付いていたような、正にMacを売っているぞ!という個人商店でした。紀元前の昔、我々は専門誌の広告に書かれた商品の値段に細心の注意を払いながら読んでいたことも、これは書いておかなければ忘れ去られることでしょう。

この未来の装置と一緒に買い求めたのは、これも当時流行していた3Dグラフィックを使った、ゲームともアートともつかない中途半端インタラクティブ・ムービーを自称する「作品」で、僕は正直失敗したな、と思ったものでしたがそんなモノに1万円も2万円も値段が付き、飛ぶように売れていた時代が確かに存在したのです!CD-ROM初期の名作「Spaceship Warlock」、黎明期からビデオゲームを作り続けてきたブロダーバンドが子供向けに制作したインタラクティブ絵本「おばあちゃんと僕と」、これは未来だ!と、僕はその遅いローディング時間を気にしつつも思っていました。僕がコンピューターを好きなのは、便利だからではありません。昔のコンピューターなんて今と比べれば何の役にも立たない癖にやたら高価なロクデナシのような代物でしたが、そこには今はもう感じることが出来ない未来への夢が確かに存在したのです。

1992年冬の事です。この後、インターネットという本当の未来が訪れることになるとは、僕は知る由もありませんでした。

Since1991 © Shimayugu All Rights Reserved.
アップルおよびアップルのロゴは、米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。
湘南マッキントッシュユーザーズグループは、独立したユーザグループで、Apple Japan合同会社が権限を与えた団体、支援する団体、またはその他に承認する団体ではありません。